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医療関係者へのお知らせ

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【大腸癌医療:No.17】悪性腫瘍に対する MSI 検査および MMR-IHC 検査施行における同意書取得の必要性

2023.02.12

Osaka General Medical Center, Department of Gastroenterological Surgery 大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 CONTACT ACCESS 患者さんとご家族へ FOR PATIENTS 診療情報 OUR GROUP 当科のご紹介 ABOUT US 医療関係者の方へ FOR MEDICAL レジデント募集 RECRUIT image-cover賀川義規 手術室 大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 大腸癌 大腸がん Yoshinori Kagawa ロボット手術 ISR 肛門温存 da Vinici ダビンチ 名医 大阪 関西 近畿 我々の目指す医療 Home > 診療情報 > 下部消化管外科 > 我々の目指す医療 [最終更新日 : 2022年9月19日] 大腸癌 大腸がん 結腸癌 結腸がん 直腸癌 直腸がん コロレクくん ロボット手術 大阪 消化器外科 ランキング 腹腔鏡手術 目指す医療 われわれ大腸がんケアチームは、すべての患者さんとご家族に「安心・満足」頂ける治療が提供できるように心がけております。皆様が少しでも安心して治療を受けられる事、また1日も早くこれまでの生活にもどって頂ける事を切に望んでいます。 Vision ● 世界の新しいの大腸がん医療を提供する ● 個々の患者さんに応じた治療を実践する Mission ● ひとり、ひとりの患者さんとご家族の安心と満足のいく医療を提供すること ● 先生に出会えて良かった(Happy to meet you, Dr.)と言ってもらえる医療を提供すること  「安心・満足」 我々が考える大腸がん治療の大原則は、患者さんとご家族の安心・満足にこだわった治療を提供することです。 出会えて良かった(Happy to meet you, Dr.)と言っていただけるような医療を心がけます。 化学療法の個別化医療だけでなく、手術の個別化医療を目指します。 1.体にやさしい治療 2.病状に合わせた治療 3.体力に合わせた治療 悪性腫瘍に対する MSI 検査および MMR-IHC 検査施行における同意書取得の必要性

悪性腫瘍に対するMSI検査やMMR検査では、同意書は要らない

日本遺伝腫瘍学会が2022年1月6日に公表した見解では、『MSI 検査や MMR-IHC 検査を行う場合、臨床的にリンチ 症候群の可能性を積極的に疑わない患者に対して、検査前にリンチ症候群に関する詳細 な理解や、遺伝性腫瘍の診断を前提とした同意書を取得する特別な必要性は認められな い。』となっています。

つまり、悪性腫瘍に対しては、同意書は不要であるとなっています。

ただし、患者に検査を実施することの説明と同意はカルテに残しておく必要があります。

日本遺伝腫瘍学会が公表している文章をよく読んでいただき、本検査を実施していただけましたら幸いです。

悪性腫瘍に対するマイクロサテライト不安定性検査およびミスマッチ修復タンパク質に対する免疫組織化学検査の利用に関する見解 ver.1 悪性腫瘍に対するマイクロサテライト不安定性(MSI)検査とミスマッチ修復タンパク質に対する免疫組織化学(MMR-IHC)検査の現状 以前よりMSI検査は遺伝性腫瘍のひとつであるリンチ症候群の補助診断を目的として用いられてきた。その後、免疫チェックポイント阻害剤の効果予測因子としての有用性が示され、2018年からコンパニオン診断として利用されている。さらに、2020年には大腸癌の術後補助化学療法の選択を目的とした利用が保険診療で可能となったことで、MSI検査は悪性腫瘍に対する治療選択に資することを目的として実施する機会が増加している。 MMR-IHC検査はMSI検査とともに、腫瘍におけるミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を判定する検査であり、特に大腸癌ではこれら2つの検査の高い一致率が示されている。 MSI検査は既に多くのがん種で使用されてきた実績があるが、最近、MMR-IHC検査が免疫チェックポイント阻害剤のコンパニオン診断として認可されたことから今後使用が広がる可能性がある。 悪性腫瘍に対するMSI検査およびMMR-IHC検査施行における同意書取得の必要性 MSI検査およびMMR-IHC検査をリンチ症候群の補助診断目的で用いる場合、事前にリンチ症候群に関する十分な説明を行い、同意を得ることが推奨されてきた。特に、MMR-IHC検査はリンチ症候群の4つの原因遺伝子(ミスマッチ修復遺伝子:MLH1, MSH2, MSH6, PMS2)のうち、どの遺伝子に病的バリアントが存在するかを推定可能であり、MLH1以外の病的バリアントが推定される場合はリンチ症候群に関連する腫瘍である可能性が高いと考えられることから、より慎重に行うべきとの見解もある。しかしながら、近年、後天的なミスマッチ修復遺伝子不活化が両アリルに起きることで発症するdMMR腫瘍が少なからず存在することが明らかにされた。これはMSI検査、MMR-IHC検査、およびこれらに加えて散発性MSI-high大腸癌の除外を目的として行 うBRAF V600E遺伝子検査、BRAF V600E免疫組織化学検査がリンチ症候群の確定診断とはなり得ないこと、さらに、確定診断には生殖細胞系列の病的バリアントの同定が必須であることを示すものである。 現在、悪性腫瘍の治療選択を目的としたMSI検査やMMR-IHC検査の実施が増加しているが、リンチ症候群に伴う腫瘍が悪性腫瘍全体に占める割合は高くなく、本邦では大腸癌で1%程度と報告されている。この点からも、臨床所見などからリンチ症候群が積極的に疑われない場合、MSI検査やMMR-IHC検査を行うにあたって、リンチ症候群に関する詳細な理解を求めることは患者にとって過剰な負担とも考えられる。 以上より、腫瘍組織を用いたMSI検査やMMR-IHC検査を行う場合、臨床的にリンチ症候群の可能性を積極的に疑わない患者に対して、検査前にリンチ症候群に関する詳細な理解や、遺伝性腫瘍の診断を前提とした同意書を取得する特別な必要性は認められない。ただし、これらの検査についても通常の医療行為として必要な説明を行い、同意を得て、診療録に記載すべきものである。 MSI検査およびMMR-IHC検査においてミスマッチ修復欠損が示唆される場合の対応について MSI検査およびMMR-IHC検査が悪性腫瘍に対する治療選択を目的として行われる場合であっても、その結果はリンチ症候群診断のきっかけとなりうる。従ってこれらの検査を行うにあたっては、その結果と臨床的な必要性に応じてリンチ症候群に関する情報提供を行い、患者が希望する場合は、他の医療機関への紹介を含め、適切な遺伝カウンセリングおよび遺伝診療の機会を提供する。 2022.1.6

悪性腫瘍に対するマイクロサテライト不安定性検査およびミスマッチ修復タンパク質に対する免疫組織化学検査の利用に関する見解 ver.1 悪性腫瘍に対するマイクロサテライト不安定性(MSI)検査とミスマッチ修復タンパク質に対する免疫組織化学(MMR-IHC)検査の現状 以前よりMSI検査は遺伝性腫瘍のひとつであるリンチ症候群の補助診断を目的として用いられてきた。その後、免疫チェックポイント阻害剤の効果予測因子としての有用性が示され、2018年からコンパニオン診断として利用されている。さらに、2020年には大腸癌の術後補助化学療法の選択を目的とした利用が保険診療で可能となったことで、MSI検査は悪性腫瘍に対する治療選択に資することを目的として実施する機会が増加している。 MMR-IHC検査はMSI検査とともに、腫瘍におけるミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を判定する検査であり、特に大腸癌ではこれら2つの検査の高い一致率が示されている。 MSI検査は既に多くのがん種で使用されてきた実績があるが、最近、MMR-IHC検査が免疫チェックポイント阻害剤のコンパニオン診断として認可されたことから今後使用が広がる可能性がある。 悪性腫瘍に対するMSI検査およびMMR-IHC検査施行における同意書取得の必要性 MSI検査およびMMR-IHC検査をリンチ症候群の補助診断目的で用いる場合、事前にリンチ症候群に関する十分な説明を行い、同意を得ることが推奨されてきた。特に、MMR-IHC検査はリンチ症候群の4つの原因遺伝子(ミスマッチ修復遺伝子:MLH1, MSH2, MSH6, PMS2)のうち、どの遺伝子に病的バリアントが存在するかを推定可能であり、MLH1以外の病的バリアントが推定される場合はリンチ症候群に関連する腫瘍である可能性が高いと考えられることから、より慎重に行うべきとの見解もある。しかしながら、近年、後天的なミスマッチ修復遺伝子不活化が両アリルに起きることで発症するdMMR腫瘍が少なからず存在することが明らかにされた。これはMSI検査、MMR-IHC検査、およびこれらに加えて散発性MSI-high大腸癌の除外を目的として行 うBRAF V600E遺伝子検査、BRAF V600E免疫組織化学検査がリンチ症候群の確定診断とはなり得ないこと、さらに、確定診断には生殖細胞系列の病的バリアントの同定が必須であることを示すものである。 現在、悪性腫瘍の治療選択を目的としたMSI検査やMMR-IHC検査の実施が増加しているが、リンチ症候群に伴う腫瘍が悪性腫瘍全体に占める割合は高くなく、本邦では大腸癌で1%程度と報告されている。この点からも、臨床所見などからリンチ症候群が積極的に疑われない場合、MSI検査やMMR-IHC検査を行うにあたって、リンチ症候群に関する詳細な理解を求めることは患者にとって過剰な負担とも考えられる。 以上より、腫瘍組織を用いたMSI検査やMMR-IHC検査を行う場合、臨床的にリンチ症候群の可能性を積極的に疑わない患者に対して、検査前にリンチ症候群に関する詳細な理解や、遺伝性腫瘍の診断を前提とした同意書を取得する特別な必要性は認められない。ただし、これらの検査についても通常の医療行為として必要な説明を行い、同意を得て、診療録に記載すべきものである。 MSI検査およびMMR-IHC検査においてミスマッチ修復欠損が示唆される場合の対応について MSI検査およびMMR-IHC検査が悪性腫瘍に対する治療選択を目的として行われる場合であっても、その結果はリンチ症候群診断のきっかけとなりうる。従ってこれらの検査を行うにあたっては、その結果と臨床的な必要性に応じてリンチ症候群に関する情報提供を行い、患者が希望する場合は、他の医療機関への紹介を含め、適切な遺伝カウンセリングおよび遺伝診療の機会を提供する。 2022.1.6

悪性腫瘍に対するマイクロサテライト不安定性検査およびミスマッチ修復タンパク質に対する免疫組織化学検査の利用に関する見解 ver.1

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地域に根ざした大腸癌シリーズ

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大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 地域に根ざした大腸癌 医療大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 下部消化管チーム ミッションとビジョン われわれ大腸がんケアチームは、すべての患者さんとご家族に「安心・満足」頂ける治療が提供できるように心がけております。皆様が少しでも安心して治療を受けられる事、また1日も早くこれまでの生活にもどって頂ける事を切に望んでいます。

 

【地域に根ざした大腸癌医療:No.2】大腸癌医療の大原則

地域に根ざした大腸癌治療

 

【地域に根ざした大腸癌医療:No.3】大腸癌と地域連携

大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 地域に根ざした大腸癌 医療かかりつけ医と密に連携 術後の採血検査はかかりつけ医で 画像検査や採血検査の情報提供を行います

 

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【地域に根ざした大腸癌医療:No.8】大腸がん検診

大腸がん検診、がん検診

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自分へのプレゼント 誕生日の月にはがん検診を受けましょう! ぜひ誕生日検診を かかりつけ医や取り扱い医療機関にご相談ください 詳しくはHPへ

 

【地域に根ざした大腸癌医療:No.10】大腸がんのステージ別5年生存率

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注腸造影 検査 内視鏡検査 大腸がん検診 (便潜血検査) で陽性 CT検査 MRI検査 超音波(エコー)検査 PET検査 遺伝子検査 (RAS/BRAF/MSIなど) 腫瘍マーカー (血液)検査 病理検査 症状がある (血便、便秘、下痢、腹痛 など) 血液検査 心電図 レントゲン検査 呼吸機能検査 大腸癌研究会 編. 患者さんのための大腸癌治療ガイドライン

【地域に根ざした大腸癌医療:No.12】大腸癌の診断方法

大腸癌のステージの決定方法 大腸がんのステージは、深さ、リンパ節、肺や肝臓への転移で決まります。 腸の壁には、粘膜と腸を動かす筋肉、薄くて強い膜である漿膜からなっています。 漿膜っていうのは、わかりやすくいうとソーセージの皮ですね。 この3つでがんの深さが決まってきます。 転移は、主に、リンパの流れ、わかりやすくいうとリンパ節、血流のながれ、肝臓や肺、おなかの中に直接広がる腹膜があります。 ステージはこの3つで決まってきます。 肝臓や腹膜などの転移があれば、ステージ4 リンパ節転移があれば、ステージ3 リンパ節転移がなければ、ステージ1または2となります。

【地域に根ざした大腸癌医療:No.13】大腸癌の診断方法

Stage ステージ 大腸癌 大腸がん 化学療法 抗がん剤 手術 緩和医療 ステージ別治療法 大腸癌の治療はステージによって決まります。 ステージ0: 内視鏡治療 ステージ1: 内視鏡治療または手術治療 ステージ2: 手術治療と補助化学療法(ハイリスクに対して) ステージ3: 手術治療と補助化学療法 ステージ4: 化学療法や放射線治療

【地域に根ざした大腸癌医療:No.14】大腸癌の発生部位

地域に根ざした大腸癌医療 医療スタッフのための大腸癌サイト 頻度 地域連携 出やすい症状 大腸癌にならないためにできること 大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 賀川義規 ロボット手術 大阪大学