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大腸がんの治験・臨床試験

[最終更新日 : 2021年8月1日]

治験

当科ではさまざまな治験に参加しております。がん薬物療法の専門施設と共同で、未承認薬の開発を行っており、治療の選択肢を増やすことができます。

略称研究課題名登録状況
ISO-CC-007 / AGENT試験進行結腸直腸癌患者を対象とした5-FU+オキサリプラチン+ベバシズマブ療法におけるarfolitixorin併用とロイコボリン併用の有効性を比較する無作為化並行群間多施設共同第III相試験登録終了
ONO-4578-02試験根治切除不能な進行又は再発の結腸・直腸がん患者を対象に、一次治療としてONO-4578、ONO-4538並びに標準治療であるXELOX及びベバシズマブを併用する非盲検非対照試験登録中
ONO-4578-03試験治癒切除可能な局所進行直腸がんを対象に、術前化学放射線療法後の逐次治療(術前補助療法)としてONO-4578を単剤投与及びONO-4578とONO-4538を併用投与する非盲検非対照試験登録中

臨床試験

当科では、大腸がんの治療を専門にしている病院が集まって新しい治療の開発に取り組んでいる臨床研究グループに参加しています。

特定臨床研究

略称研究課題名登録状況
TAS-102+Bevオキサリプラチン・ベバシズマブによる病勢コントロールが得られた進行再発結腸・直腸癌に対するTAS-102+Bevによる計画的維持投与(Switch Maintenance Therapy)の有効性と安全性に関する検討; 多施設共同第II相試験 Switch Maintenance Study登録中
JCOG1901消化管・膵原発の切除不能進行・再発神経内分泌腫瘍に対するエベロリムス単剤療法とエベロリムス+ランレオチド併用療法のランダム化第 Ⅲ相試験登録中
JCOG1805「再発リスク因子」を有するStage II大腸癌に対する術後補助化学療法の有用性に関するランダム化第III 相比較試験登録中
JCOG1612局所切除後の垂直断端陰性かつ⾼リスク下部直腸粘膜下層浸潤癌(pT1癌)に対するカペシタビン併⽤放射線療法の単群検証的試験登録中
JCOG0903臨床病期II/III 肛門管扁平上皮癌に対するS-1+MMC を同時併用する根治的化学放射線療法の臨床第I/Ⅱ相試験登録中
ENSEMBLE局所進行直腸癌を対象とした術前放射線療法ならびに術前化学療法後の根治切除(TNT療法)の有効性・安全性を検討する臨床第Ⅱ相試験登録中
RAINCLOUD補助化学療法としてのフッ化ピリミジン+オキサリプラチン併用療法に不応となった再発結腸・直腸がんにおけるFOLFIRI+Ramucirumab併用療法の第Ⅱ相試験登録終了
QUATTRO-II「切除不能な進行・再発大腸癌に対する初回治療としての CAPOXIRI+ベバシズマブ療法とFOLFOXIRI+ベバシズマブ療法の多施設共同ランダム化第II相臨床研究」登録終了
PURSUIT抗EGFR抗体薬の治療歴のあるRAS/BRAF V600E野生型の切除不能進行・再発大腸癌患者に対するctDNA解析に基づくパニツムマブ+イリノテカン療法リチャレンジの有効性と安全性を探索する第II相試験登録終了
JFMC46-1201再発危険因子を有するStage II大腸癌に対するUFT/LV療法の臨床的有用性に関する研究登録終了
JCOG1018高齢切除不能進行大腸癌に対する全身化学療法に関するランダム化比較第Ⅲ相試験登録終了
JCOG0603大腸癌肝転移切除後患者を対象としたフルオロウラシル/I-ロイコボリンとオキサリプラチン併用補助化学療法(mFOLFOX6)vs手術単独によるランダム化II/III相試験登録終了

個別化医療の臨床研究

略称研究課題名登録状況
MONSTAR-2進行固形悪性腫瘍患者に対するAIマルチオミックスを活用したバイオマーカー開発の多施設共同研究登録中
GOZILA結腸・直腸癌を含む消化器・腹部悪性腫瘍患者を対象としたリキッドバイオプシーに関する研究登録中
RegistrySCRUM-Japan疾患レジストリを活用した新薬承認審査時の治験対照群データ作成のための前向き多施設共同研究 SCRUM-Japan Registry登録中
GALAXY根治的外科治療可能の結腸・直腸癌を対象としたレジストリ研究 (GALAXY trial)登録中
VEGA血液循環腫瘍 DNA 陰性の高リスク Stage II 及び低リスク Stage III 結腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法としての CAPOX 療法と手術単独を比較するランダム化第 III 相比較試験 (VEGA trial )登録中
MONSTAR治癒切除不能な固形悪性腫瘍における血液循環腫瘍DNAのがん関連遺伝子異常及び腸内細菌叢のプロファイリング・モニタリングの多施設共同研究(SCRUM-Japan MONSTAR-SCREEN)登録終了
REMARRY抗EGFR抗体薬の治療歴のあるRAS/BRAF V600E野生型の切除不能進行・再発大腸癌患者を対象としたctDNA解析によるRAS遺伝子変異モニタリングの臨床的有用性を評価する観察研究登録終了
COSMOS大腸癌 ・ 大腸進行腺腫患者の血液循環腫瘍D NAのゲノム ・ エピゲノム統合解析登録終了
Ukit進行再発大腸癌におけるAngiogenesis Panelを検討する多施設共同研究:GI-SCREEN CRC-Ukit登録終了

観察研究

略称研究課題名登録状況
OSERO切除不能進行再発大腸癌における後方治療の前向き観察研究(OSERO study)登録中
OSNApStageⅡ大腸癌に対するOSNA法によるリンパ節微小転移診断意義の検討登録中
RASMEXRAS遺伝子変異型腫瘍を有する切除不能進行・再発大腸癌患者における化学療法後の血液中RAS遺伝子変異を評価する観察研究(JACCRO CC-17)登録中
SCRUM-Japan RegistrySCRUM-Japan 疾患レジストリを活用した新薬承認審査時の治験対照群データ作成のための前向き多施設共同研究登録中
Dialリンチ症候群の拾い上げ及び遺伝子診断に関する多施設共同研究登録中
Pmab副作用 観察研究「進行・再発の結腸・直腸癌におけるパニツムマブ療法の皮膚毒性に対する予防療法の検討」登録終了
JCOG1007(iPACS)治癒切除不能進行大腸癌に対する原発巣切除の意義に関するランダム化比較試験登録終了
ストマ試験直腸がん手術におけるdiverting loop ileostomyの前向き観察研究登録終了
JCOG1506A1多施設共同ランダム化比較試験に参加したStage II/III 進行大腸癌患者を対象とした予後予測および術後補助療法の適正化を目的とした大規模バイオマーカー研究登録終了
抗菌糸Study下部消化管手術における筋膜閉鎖法についての前向き観察研究(抗菌糸と非抗菌糸の比較)登録終了
JCOG1107治癒切除不能進行大腸癌の原発巣切除における腹腔鏡下手術の有用性に関するランダム化比較第Ⅲ相試験登録終了
Cancer-VTE Registryがんと静脈血栓塞栓症の臨床研究:多施設共同前向き登録研究 Cancer-VTE Registry登録終了
内視鏡手術データベース内視鏡外科手術の多施設データベース構築登録終了

進行直腸がんに対するTNT療法(特定臨床研究、ENSEMBLE試験)

大阪急性期総合医療センターが全国5施設(大阪大学、九州大学、横浜市立大学、札幌医科大学)の中心となり、新規の治療開発を行っています。

臨床試験 直腸癌 TNT 手術 ENSEMBLE

ENSEMBLE試験に関する情報はこちら

遠隔転移のない進行直腸がんに対する日本の標準治療は、原発巣と腸管膜リンパ節郭清を行う手術とされています。

日本の標準治療である手術療法+術後補助化学療法

標準治療図

これに対して、欧米では手術前に化学放射線療法を行う「術前放射線化学療法+手術+術後補助化学療法」が標準治療となっていました。これらの治療は、局所再発を有意に低下させることが報告されていますが、肝臓や肺などの臓器への遠隔転移を抑えることはできませんでした。遠隔転移の抑制が治療成績の向上には必要不可欠と考えられるようになりました。

術前化学放射線療法+手術療法+術後補助化学療法

TNT療法(術前放射線療法+術前化学療法+手術療法)

そこで、欧米を中心に開発されてきたのが、TNT療法です。術前に放射線治療と全身化学療法を行い4〜6週後に手術を行います。この治療は、局所再発(骨盤内再発)や、肝臓や肺などへの臓器への遠隔転移の可能性を低くすることも報告されています。顕微鏡レベルでも腫瘍が消失した割合が25〜30%と高い局所制御率が報告さており、肛門温存や臓器温存への期待が高まっております。当科では、このTNT療法を特定臨床研究として提供しています。
TNT療法

 

JCOG:日本臨床腫瘍研究グループ(Japan Clinical Oncology Group)

  • 国立がん研究センターの研究班を中心とする共同研究グループ
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター臨床試験支援部が研究を直接支援している
  • がんに対する標準治療の確立と進歩を目的として様々な研究活動(多施設共同臨床試験)を行っています

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OGSG:大阪消化管がん化学療法研究会(Osaka Gastrointestinal cancer chemotherapy Study Group)

  • 関西を中心として臨床試験グループ

OGSGの情報はこちら

大阪大学消化器外科共同研究会 大腸疾患分科会

  • 大阪大学消化器外科学を中心として臨床研究グループ

MONSTAR screen

  • 全国のがん専門病院31施設が参加
  • 広範な固形がんを対象に、がんの遺伝子変化を調べる産学連携プロジェクト
  • 患者さんへの負担が少ない血液を用いた遺伝子解析技術(リキッドバイオプシー)を導入
  • がんの発生や薬剤の有効性との関係が示唆されている腸内細菌叢の(経時的)解析

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Circulate-JAPAN

  • 外科治療が行われる大腸がん患者さんに対し、リキッドバイオプシーによるがん個別化医療の実現を目指すプロジェクト。
  • 国内外約150施設の協力を得て、見えないがん(術後微小残存病変*1)を対象にした大規模な医師主導国際共同臨床試験を実施します。
  • 大腸がん患者さん約2,500名を対象に、患者毎にがん由来の遺伝子異常を同定して、患者さん個々のオリジナル遺伝子パネル*2を作製し、定期的にその遺伝子異常が存在するか調べます。
  • 見えないがんに対してctDNA*3を検出するリキッドバイオプシーによる再発リスク評価の臨床的有用性が証明できれば、術後補助化学療法の省略または減弱、再発の早期発見等、より適切な医療の提供の実現めざしています。
*1 術後微小残存病変:患者さんの体内にまだ残っているだろうと想定されるがん病変(細胞)のこと。現在の画像診断技術や腫瘍マーカー検査では無再発と判断される。
*2 遺伝子パネル: 患者さんのがんの診断や治療に役立つ情報を得るために、新規の解析技術を用いて、一度に複数の遺伝子異常を調べる検査法のこと。
*3 血中循環腫瘍DNA(ctDNA): 血液中にごく微量に存在するがん由来のDNA

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がんゲノム医療

がんゲノム医療では、がん遺伝子パネル検査によって明らかになる患者さんのがん遺伝子の情報に基づいて、一人ひとりにふさわしいがんの治療を行います。

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