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患者さんとご家族へのお知らせ

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【WEB】臨床試験「ENSEMBLE-1」の結果が「がんナビ」に掲載されました

2023.07.15

Osaka General Medical Center, Department of Gastroenterological Surgery 大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 CONTACT ACCESS 患者さんとご家族へ FOR PATIENTS 診療情報 OUR GROUP 当科のご紹介 ABOUT US 医療関係者の方へ FOR MEDICAL レジデント募集 RECRUIT image-cover賀川義規 手術室 大阪急性期・総合医療センター 消化器外科 大腸癌 大腸がん Yoshinori Kagawa ロボット手術 ISR 肛門温存 da Vinici ダビンチ 名医 大阪 関西 近畿 我々の目指す医療 Home > 診療情報 > 下部消化管外科 > 我々の目指す医療 [最終更新日 : 2022年9月19日] 大腸癌 大腸がん 結腸癌 結腸がん 直腸癌 直腸がん コロレクくん ロボット手術 大阪 消化器外科 ランキング 腹腔鏡手術 目指す医療 われわれ大腸がんケアチームは、すべての患者さんとご家族に「安心・満足」頂ける治療が提供できるように心がけております。皆様が少しでも安心して治療を受けられる事、また1日も早くこれまでの生活にもどって頂ける事を切に望んでいます。 Vision ● 世界の新しいの大腸がん医療を提供する ● 個々の患者さんに応じた治療を実践する Mission ● ひとり、ひとりの患者さんとご家族の安心と満足のいく医療を提供すること ● 先生に出会えて良かった(Happy to meet you, Dr.)と言ってもらえる医療を提供すること  「安心・満足」 我々が考える大腸がん治療の大原則は、患者さんとご家族の安心・満足にこだわった治療を提供することです。 出会えて良かった(Happy to meet you, Dr.)と言っていただけるような医療を心がけます。 化学療法の個別化医療だけでなく、手術の個別化医療を目指します。 1.体にやさしい治療 2.病状に合わせた治療 3.体力に合わせた治療 ブラックジャックを探せ

局所進行直腸癌に術前治療を強力に行うTotal neoadjuvant therapy (TNT)が、日本人患者でも有効である可能性が明らかとなった。前向き多施設共同フェーズ2試験であるENSEMBLE-1試験で、主要評価項目であるpCR率が事前の設定に到達した。安全性に関しては実施可能で忍容性も高かったが、下痢と好中球数減少が多く認められた。7月12日から14日に函館市で開催された日本消化器外科学会で、大阪急性期・総合医療センターの賀川義規氏が発表した。

局所進行直腸癌に術前治療を強力に行うTotal neoadjuvant therapy (TNT)が、日本人患者でも有効である可能性が明らかとなった。前向き多施設共同フェーズ2試験であるENSEMBLE-1試験で、主要評価項目であるpCR率が事前の設定に到達した。安全性に関しては実施可能で忍容性も高かったが、下痢と好中球数減少が多く認められた。7月12日から14日に函館市で開催された日本消化器外科学会で、大阪急性期・総合医療センターの賀川義規氏が発表した。ENSEMBLE-1試験は日本でTNTの安全性と有効性をはじめて検討した臨床試験である。

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/news/202307/580474.html

TNT ENSEMBLE 【背景】海外では、局所進行直腸癌に対する治療として、術前に局所制御だけでなく遠隔転移の制御を行うことで長 期予後の改善を目的にTotal neoadjuvant therapy (TNT)の第3相試験が実施され、その有用性が報告されている。日本 におけるTNTの安全性と実施可能性を検討するために特定臨床研究として前向き多施設共同臨床第2相試験、 ENSEMBLE-1試験(jRCTs051200113)を実施したのでその短期成績を報告する。【対象】主な適格基準は20歳以上、肛 門縁から12cm以内、診断時cT3-4N0M0またはTanyN+M0で根治切除が可能なLARCを対象とした。【方法】短期放射 線治療5Gy×5回(SCRT)+CAPOX 6コース後のTMEをプロトコール治療とした。術前治療後の評価でcCRが得られた場 合は、Non-operative management(NOM)を許容した。主要評価項目はpCR割合。閾値を5%、期待値を28%とし、か つ有意水準を片側5%、検出力を80%以上として、予定登録数を27例と設定した。主要な解析ではTMEを分母とした pCR割合、並びに二項分布に基づく正確な90%信頼区間を算出した。【結果】2021年1月から2022年1月までに5施設 から30例が登録された。性別(男:女, 26:4)、年齢中央値は62.5歳(範囲: 44歳-74歳)、登録時の占居部位(Ra:Rb, 11:19)、cT因子(T2:T3:T4, 3:23:4)、cN因子(N0:N1:N2, 13:13:4)であった。SCRTの完遂率100%、CAPOXならびに TNTの完遂率は83.3%であった。TMEは20例、NOMは7例に実施された。術式(LAR:ISR:APR/Hartmann, 15:3:2)であ り、根治度Aは20例(100%)、組織学的効果判定は(Grade1:2:3, 8:6:6)であった。pCR割合は30%(6/20例, 90%信頼区 間14.0%-50.8%)であり、事前に設定した閾値pCR割合5%を上回った。pCR+NOM割合は、43.3%(13/30例, 90%信頼 区間27.9%-59.8%)であった。Grade III (CD分類)以上の術後合併症は5%、Grade3(CTCAE v5.0)以上の主な有害事象は 下痢が23.3%、好中球減少が23.3%であった。治療関連死なし。観察期間は中央値15.6ヶ月(範囲: 10.5ヶ月-22.8ヶ月) であり、再発ならびにNOM群での再増大は認めていない。【結語】本邦で初めてのLARCに対するTNTの前向き多施 設共同臨床第2相試験での安全性と実現可能性を報告した。主要評価項目であるpCR割合を達成した。有害事象は下痢 と好中球減少の発生がやや高く、注意が必要である。現在進行中の第3相試験であるENSEMBLE試験 (jRCTs031220342 / NCT05646511)において、TNTならびにNOMの安全性と有効性を検証していく。局所進行直腸癌に対するTNTの有効性・安全性を検討する前向き多施設共同第2相試験(ENSEMBLE-1)
局所進行直腸癌に対するTNTの有効性・安全性を検討する前向き多施設共同第2相試験(ENSEMBLE-1)