【大腸のおはなし36】世界の大腸がんの統合データベース開設
2022.08.16
世界の大腸がんの統合データベース開設
8月4日、国立がん研究センターは、同センター東病院と米The ARCAD Foundation(ARCAD財団)と米Mayo Clinic(メイヨークリニック)の3施設が収集する治験・臨床試験データを共有し、大腸がん領域約4万3000例のデータシェアリング環境を構築したと発表しました。
2022年6月30日に同センター東病院がメイヨークリニックにARCADアジアデータベースを共有。アジアで実施された6試験・974例のデータがメイヨークリニック管理下の欧米50試験4万2095例に加わったことで計56試験・約4万3000例の世界的なデータベースを構築しました。
ARCADアジア(Aide et Recherche en Cancérologie Digestive Asia)とは
各製薬企業などとの間でデータ提供に関する共同研究契約を結び、コンソーシアム内におけるデータシェアリング体制です。今後アジアに多いがんの種類の拡大も視野に入れ、まずは切除不能進行再発(ステージ4)大腸がんの治験・臨床試験データを対象にシェアリングを開始しました。東病院内に「ARCADアジア運営事務局およびデータセンター」を設置し、プロジェクトを推進している。2022年7月現在、ARCADアジアと企業・アカデミア等のデータ提供者との間で、大腸がんの臨床試験データ計11試験・2974例の契約締結を完了し、データ統合の作業を進めています。
賀川義規医師は、この活度に参加しています。