【LARS:シリーズ3】低位前方切除後症候群(LARS)のスキンケア
2022.08.09
低位前方切除後症候群(LARS)のスキンケア
人工肛門閉鎖後の頻回な便に対する予防的皮膚ケア方法
人工肛門閉鎖後は、便失禁や頻回な便回数により、皮膚がただれることで痛みを伴う皮膚障害を発生することがあります。皮膚障害が発生すると、なかなか治らないことがあります。そのため、当センターでは、皮膚障害を発生しないケアとしてスプレー式皮膚保護用オイルを購入していただいています。このスプレー式皮膚保護オイルは、便失禁時に直接便が皮膚に付着しないことにより、皮膚障害の発生予防ができます。手術後、排便が始まった段階で、スプレー式皮膚保護用オイルを予防的に使用することをお勧めします。
便失禁による予防的皮膚ケア方法
ポイント
- 排便後、ディッシュにスプレー式皮膚保護用オイルを噴霧し、やさしくふき取りを行う。この時に、強くこすらないようにしてください。
- 一日一回は、弱酸性石鹸(ボディーソープ)を使用してやさしく泡で洗いましょう。固形の石鹸は、アルカリ性であるため痛みや潤いをおとしてしまうことがあるので使用は避けてください。洗浄後も、予防的にスプレー式皮膚保護用オイルを塗っておいてください。
- ウォシュレットがある場合は、洗い流した後、スプレー式皮膚保護用オイル使用してください。
- 便失禁用パットを使用する場合は、できる限り頻回に交換しましょう。
- 皮膚障害が強くなった場合は、外科外来受診時に医師に相談してください。
症状が消失する方もいらっしゃいますし、症状が続く方もいらっしゃいます。
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