【新型コロナワクチンとがん治療】手術予定、手術後の患者さんへ
2021.04.30
手術とコロナワクチン接種
新型コロナ感染症のまん延予防の観点でワクチン接種は、術前でも術後でも前向きに検討していただければと思います。
市町村からのワクチン接種のご案内をよくご確認頂き、ご本人が納得した上で接種を判断していただくことが大切です。
手術について
接種の可否:
手術予定あるいは手術後であってもCOVID-19ワクチン接種は前向きに検討すべきと考えられ ます。
接種のタイミング:
全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)によるとがんの外科手術を受ける患者さんにおいて もワクチン接種が推奨されています 。一方、The Royal College of Surgeons of England のガ イダンスではワクチンを接種していないという理由で予定手術を延期したり、ワクチン接種の スケジュールによって手術日を変更することは推奨していません。
手術とワクチン接種のタイ ミングとして考慮すべきこととして、接種後の発熱や悪寒があります。発熱は1回目の接種で はまれですが、2回目の接種では約15%に発症すること、接種後1~2日、長くとも1週間以内に消退することが知られています。
待機的に予定できる手術では、発熱がワクチンの副反応か手術に関連する発熱かの鑑別をしやすいように、接種から手術まで数日の間隔、最長でも1週間空ければ問題ないと考えられています。
計画的な脾摘を伴う術式を予定する場合、脾摘による免疫不全状態も考慮し、手術予定日の前後に2週間以上の間隔を設けて接種することが勧められます 。
詳しくは、日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療についてQ&A-患者さんと医療従事者向けワクチン編 第1版-が2021年3月29日にリリースされています。ご参考にしてください。
https://www.jsmo.or.jp/news/coronavirus-information/qa_vaccinel_3gakkai.html
がん患者さんとコロナワクチン接種の効果と副反応について
2回接種すると効果は健常者と同等という報告が論文に発表されております。
詳しくはこちらをご覧ください。
コロナワクチン接種にかかわるQ&A
ワクチン接種にかかわるQ&Aは、厚生労働省のページをご覧ください。わかりやすくまとめてあります。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/
新型コロナ感染症とがん診療についてQ&A
また、日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療についてQ&A-患者さんと医療従事者向けワクチン編第1版が公開されています。こちらも参考にしてください。
以下、抜粋になります。